2018.10.12

(株)大丸製作所が【かながわ経済新聞】に紹介されました

平成30年10月号の【かながわ経済新聞】に(株)大丸製作所(中央区田名3314-5)が紹介されました。

■【産業あるある情報】(株)大丸製作所

新興国ごみ問題解決 中小の技術が活躍 磁力分解機を普及へ -英語版HPで販路開拓-

経済成長を遂げる一方で深刻化するミャンマーやインドネシアのごみ問題解決に向けて、板金加工業、大丸製作所(相模原市中央区田名、TEL042.761.6113)の技術が一役買っている。同社で製造販売する「ごみ磁力分解気」に州政府や現地企業が着目、相次いで導入を決めている。専門の翻訳会社と連携し、英語版ホームページ(HP)を制作、工夫することで海外市場へのアプローチを成功させた。

大丸製作所は板金や製缶などを手掛ける従業員7人の企業。7年ほど前からオリジナル製品として、ごみ磁力分解機「SWP」を開発した。同装置は、廃棄物に対し、強力なネオジウム磁力と熱(350度)を持った空気を吹き付けてごみを分解、環境的に害のないセラミック灰にする。廃棄物そのものを分解するので、300分の1に減容化できるのが特徴だ。

また、金属類やガラスといった無機物以外は、同装置で分解が可能。例えば、生ごみやプラスチックなどの石油製品、紙くずから医療廃棄物まで対応する。販売価格はサイズにより異なるが、1台2000万円から。

営業はHPのみ。外国語による製品紹介のみならず、字幕付きで装置が稼働する様子などを開設した動画をアップする手間をかけた。
「動画は嘘をつきません」と杉田豊範社長は言う。

■ブラックボックスも
そして今年、HP経由でインドネシアの現地繊維メーカーから連絡が入った。新事業進出の一環としてSWPを現地で展開したいという。そこで大丸製作所は技術供与。現地企業とライセンス契約し、生産のノウハウを提供した。ただ、装置の核となる磁力発生装置は”ブラックボックス”として教えず、大丸製作所から供給する。

すでにインドネシアでは3か所で稼働、最近ではミャンマーのモン州政府にも販売した。

杉田社長は「海外展開は人任せにしないことが大切です。現地で誰かに任せてしまうと、いざという時の経営判断ができませんから」とし、日本から直接やりとりをしている。SWPは現在、アジア3カ国に広まっており、今年度は10台ほどの販売を見込んでいる。

(かながわ経済新聞10月号7面掲載)

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