2016.03.18

「(有)小松屋」が【かながわ経済新聞】に掲載されました

平成28年3月号の【かながわ経済新聞】に、
(有)小松屋(緑区青山378-5)が紹介されました。

■【産業あるある情報】(有)小松屋

三味線の100%人工バチ開発

三味線の製造販売を手掛ける小松屋(相模原市緑区青山、℡042.780.8518)は動物を使わない100%人工原料の三味線バチを開発した。三味線の演奏で用いるバチの先端部は、亀の甲羅(べっ甲)を原料としている。しかし、ワシントン条約で輸出が禁止されていることや、三味線の世界的普及の観点から、動物原料を使わない製品の開発が求められていた。同社では特殊なプラスチック素材を微妙な曲線状に加工。従来と同じ音質が出るバチを試作した。

亀の甲羅使いません

2020年の東京五輪でも演奏が検討されたり、輸出の動きが出ている三味線だが、国内販売量は減少の一途をたどる。その背景として、三味線本体のみならず、バチも一番安いもので3万円台からとしており、価格面がネックになっている。
バチの先端部分には、甲羅を原料とした材料を使う。この原料は、演奏時の力の加減に応じて、しなる特性を持っている。そのため、三味線の独特の音を出すためには不可欠という。
ただ、落とすと破損しやすく、修理にも時間とコストがかかってしまう。「三味線の普及や原料不足、それに普及を考えると、もっと安価で機能性のあるものが必要でした」と小松英雄社長。

国内外普及に一役

開発した新型バチは、樹脂製の本体に加え、先端部分は取り外しできるカートリッジ式の形状。ここに曲線状に特殊加工された薄い素材を装着する。万が一、破損しても簡単に付け替えられる。「プラスチックなのでコストがかかりません。1万円台で販売することも目指せます」という。
同社では実用化に向けて改良を重ね、年内に発売する考え。また、開発パートナーとなるモノづくり系企業も募集している。

(かながわ経済新聞3月号4面掲載)

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