平成27年11月号の【かながわ経済新聞】に、 (株)オーエイ(中央区田名)が紹介されました。
「モノづくりのコンビニ」目指す
オーエイ(相模原市中央区田名、☎042-762-4021)は、地域に密着した“モノづくりのコンビニ”を目指す。精密板金から溶接、塗装、組み立てまで、モノづくりに必要な工程を一貫して請け負える体制を構築。
「気軽に立ち寄れて何でもあるコンビニのような存在になります」と久保誠社長は話す。10月には1億円以上を投じ、アマダ製の最新鋭「ファイバーレーザー複合機」を導入。作業スピードを従来比3~5倍に高めた。
県内でも、ファイバーレーザー複合機を保有する町工場は少ない。導入したことで、0.1ミリ程度の薄板の切断加工が早くできるほか、純アルミや銅、真鍮など、従来機ではできなかった素材の加工が行えるようになる。
これにより、銅を使用する電子部品や複雑形状の仕事もできるようになるとし、販路拡大を図っていく。
最新鋭設備を導入したきっかけは、既存設備が不調になってしまったこと。補修部品が入らないため、修理に1か月を要するという事態になった。「だったら、よりレベルの高い設備を導入しようと決断しました」と、勝負の大型投資に踏み切った。
久保社長には持論がある。「製造業全体で、海外への生産シフトが進むなか、私たち町工場の優位性は何か。ズバリ“距離”だと思います」と。
そして、「お客さんとの距離が近ければ急な仕事も対応でき、細かいケアができます。近所でも何でもそろうコンビニのような存在になることが最大の差別化です」と話している。
【板金から溶接、塗装、梱包まで受注 ■1社依存から取引先90社に】
もともと、住宅設備メーカーの協力工場として、リーマンショック前は、レンジフードの部品加工の仕事が、会社全体の売上高の9割を占めていた。
ところが、リーマン後に受注が激減。その反省から、工作機械や自動車部品、計測装置など、あらゆる業界に技術の販路を広げ、今では90社にまで広がった。今回、ファイバーレーザー複合機を導入したことで、さらに広がる見通しだ。
(かながわ経済新聞11月号7面掲載)