平成29年2月号の【かながわ経済新聞】に
(株)不二WPC(南区大野台4-1-83)が紹介されました。
金属疲労に世界最強の加工
不二WPC(相模原市南区大野台、TEL042.707.0776)は、金属疲労に対して”世界最強”とされる強度を実現する「WPC処理」と、摩擦に耐えられる「ダイヤモンド・ライク・カーボン(DLC)処理」の2枚看板で成長する。
飛躍的に寿命が向上
WPC処理などを専業で手掛けている企業は珍しい。同社は新規取引先は単発の受注も含めると、毎年2000~3000社ほどと驚異的に増やしており、累計だと数え切れないという。
WPC処理は、花粉のような微小な丸い粒子(実際は鉄系やセラミックスなど)を、金属の表面に高速でぶつけることで、金属を強化する技術だ。同処理は”金属疲労”への対策で威力を発揮する。
例えば、自動車部品や工作機械の刃などは、使い続けていると、やがて金属疲労を起こし壊れてしまう。しかし、同処理を施せば金属疲労への強度が飛躍的に向上する。
「寿命が10~30倍に伸びますので壊れなくなります。金属疲労に対する強度については”世界最強”でしょうね」と、下平英二社長は自信を示す。
■硬く滑りやすいDLC
もう一つの得意技術であるDLC技術は、軽いが軟らかいアルミ合金に、文字通りダイヤモンドのように硬く、そして滑りやすい「ダイヤモンド・ライク・カーボン」の薄膜をコーティングする。WPC技術を応用して編み出した同社の独自技術だ。
具体的には、ピストンやシリンダーのように金属同士がこすり合うような部品が使われる。いわゆる”摩擦”を繰り返せば、金属疲労と同様、部品の寿命に影響。そこで必要になるのが同処理だ。
「(同技術の用途がある)自動車業界では、今までのパワー競争から燃費競争となり、各社とも軽量化を進めてきました。しかし、部品の材質を変えないで軽量化すると不具合が出ます。軽量化のカギになるのが、この技術なんです」と下平社長は話している。
(かながわ経済新聞2月号6面掲載)