2018.06.12

(株)ブローが【かながわ経済新聞】に掲載されました

平成30年6月号の【かながわ経済新聞】に
(株)ブロー (中央区)が紹介されました。

■【産業あるある情報】(株)ブロー

市販軽自動車→アメ車のように

職人技でオリジナルパーツ

ブロー(相模原市中央区田名、TEL042.777.0453)は、市販の軽自動車をベースにオリジナルパーツでカスタマイズした自社ブランドカーを展開する。機械を使わず、職人の技術のみで強化繊維プラスチック(FRP)素材の高精度カスタムパーツを製作。市販車を”アメ車”のように、おしゃれで格好良くデフォルメ(変形)したキットカーを販売する。愛好家たちの心をつかみ、お客さんの大半は県外からやって来るという。

自社工場で完結 塗装まで

年間60台ほどを生産。全モデルが陸運局承認済みだ。スズキ「エブリイ」「ラパン」、ホンダ「バモス」などのベース車両から、フェース周りの部品を外し、そこにベースの寸分と同じ精度でカスタマイズしたFRP製ボディーパーツを装着する。

カスタムパーツの制作は全て自社工場内で完結。富田涼子社長を含め、社員8人全員が職人。マスターモデルの制作から樹脂型製作、FRP成形生産まで行う。

塗装も自社で手掛け、お客さんが希望するオリジナルカラーを再現する。オリジナルカー1台当たりの制作期間は1カ月ほどかかるとしているが、丁寧な仕事ぶりが評価につながっている。カスタムパーツは通信販売も行っている。

オリジナルカーの価格は、ベースとなる市販車の倍としているが、50、60歳代のクルマ好きたちを中心に、全国から購入者がやって来る。福島や岩手、沖縄といった遠方からのお客さんも珍しくないという。

女性起業家の富田社長

■20歳で起業
富田社長は1995年に創業。業界では珍しい女性社長だ。「もともと競艇選手になりたくて高校在学中、何度も受験しましたが、20歳までに合格できなかったので起業することにしました」と語る。

競艇選手を目指していた時、モーターボートのエンジンや、船体の修理でFRPに触れるにつれ、モノづくりに関心を持った。やがてFRPの加工工場に勤務し、そこで身に付けた経験だけを武器に20歳で独立。いくつもの工場を回り、頼み込んで見学させてもらい、ノウハウを身に付けた。

「この業界ももっと女性が活躍できるようになってほしいです。職人として活躍できる女性社員をもっと採用したい」と富田社長。

そのチャレンジ精神とバイタリティーが成長の原動力となっている。

(かながわ経済新聞6月号5面掲載)

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