2022.11.14

AZA(アザ)エンジニアリング株式会社が「かながわ経済新聞」に掲載されました。

2022年11月号の【かながわ経済新聞】にAZA(アザ)エンジニアリング(相模原市中央区鹿沼台)が紹介されました。

【産業あるある情報】AZA(アザ)エンジニアリング株式会社

「技術屋のサブスク」で新サービス
AZAエンジ、設計変更やエンジニア不足で需要見込む

 機械設計、AZA(アザ)エンジニアリング(相模原市中央区鹿沼台)は、サブスクリプション(定額課金)による技術支援サービス「技術やの相談役(R)」を始めた。技術・開発課題が継続的に生じる中小企業や、ものづくりの経験が浅いベンチャー企業などに対し、料金系統を分かりやすくした定額制サポートを実施していく。多くの製造業で設計などの技術者が不足していることや、事業再構築で新分野に進出する企業が増えていることからニーズがあると見込んだ。
 大手電機や精密機械メーカーOBなどを積極採用しており、社内に30人の専門家を抱える技術者集団。真空技術をはじめ、電子機器や精密機械、ソフト、生産技術、品質管理など、ものづくりの広い範囲をカバーする。新サービスは、サポートを受けたい企業と同社が契約を結び、定額料金で定められた同社の稼働時間(依頼した作業にかかった時間)内であれば、いくつものサービスメニューが受けられる。「技術のサブスクは極めて珍しいと思います」と長谷川孝社長は話している。
 具体的には、電話・出張相談をはじめ、取引先への同行や仕様書チェック、納品時に提出する簡単な証明書類作成、現地調査などがある。「技術的なことで、どこに相談してよいか分からない場合の受け皿になります。また、技術に詳しい人材が取引先に同行することで新たなニーズも発掘できます」(長谷川社長)と説明する。
 ライト(月1時間程度)からベーシック(同2・5時間程度)、スタンダード(同6時間程度)、プレミアム(同10時間程度)までの料金プランを設定。価格はスタンダードプランで年間24万円。技術顧問のように専門家が単独でサポートするのではなく、会社として実施するため、解決できない場合は、同社の協業ネットワークを活用するなどして対応する。
 長谷川社長は「原材料高や部品不足に対応するため、自社製品の設計変更を考えている企業などにも活用してほしいです」と語っている。年間100件の契約を目指す。

 


 

■受託型からの脱却
 同社は真空装置などの機械設計を主力に、遊戯施設・テーマパークの技術コンサル事業、イラストやマンガのデザイン事業、コスメティクス事業などを展開する。ただ、機械設計は“受託型ビジネス”のため、自社製品を持つメーカーと異なって、新規営業にも限界がある。その点「技術屋の相談役®」という“商品”を生み出したことで、積極的な営業展開が可能になり、本業との相乗効果も見込んでいる。

この記事のポイント
▽部品不足や資材高騰により自社製品の設計変更を図る企業へのニーズにらむ
▽サブスクで料金を明瞭にしたことで、中小・ベンチャーでも依頼しやすくした
▽専門知識がある大手企業OBを相次ぎ採用したことで新事業が可能になった

 

(かながわ経済新聞2022年11月号1面掲載)

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