2018.11.13

権田金属工業(株)が【かながわ経済新聞】に掲載されました

平成30年11月号の【かながわ経済新聞】に権田金属工業(株)(中央区宮下1-1-16)が紹介されました。

■【産業あるある情報】権田金属工業(株)

「不屈の精神」で100年企業に 鉄道車両用モーター部品でシェア5割

県内に100年企業がまた1社誕生―。伸銅製品の製造販売、権田金属工業(相模原市中央区宮下、TEL042.770.0220)が、10月で創業100年になった。
同社が製造する「銅リング」は、鉄道車両用モーターの重要部品で、業界シェア5割と国内屈指の生産量を誇る。100年企業になったことについて、3代目に当たる権田源太郎社長は「先代たちの不屈の精神が大きい」と語る。大正、昭和、平成と時代を生き抜く同社が新たに目指すのは、銅の用途拡大と、新素材・マグネシウムの普及だ。

1918年創業の非鉄金属メーカー。同社が製造販売する銅製品は、黄銅棒や銅棒、銅ブスバー、メッキ用銅アノードなどがある。導電率に優れる銅製品は、さまざまな電気製品の部品や変電設備などに利用されている。

「初代、二代目(父)が不屈の精神で頑張ってきたことが大きいですが、一方で『電気が使われれば銅も使われる』という、銅製品の普遍的な需要にも支えられました」と権田社長。現在は銅製品の新たな用途として、世界中で普及している電気自動車(EV)のモーター分野などに注目する。

新素材マグネシウムも普及へ

■新しい鋳造法開発
これからの素材として期待されるマグネシウムの開発技術関連にも力を入れる。マグネシウムはアルミと比べ同等の強度ながらも、その重さは3分の2。ただ加工が難しいとされる。

その中で同社が挑戦するのは、凹凸がないマグネシウム薄板の生産。銅やアルミは薄板にする際、ローラーにかけても割れないが、マグネシウムは割れてしまう。そこで同社はこの課題を克服した鋳造法「ゴンダ・ツインロール・キャスティング・システム(GTRC)」を開発、技術の普及を図っている。

今後はパソコンの筐体から高速鉄道車両、建材、そして航空・宇宙分野など、あらゆる分野でマグネシウムの活用が見込まれており、それに伴い同社の技術も求められてくると期待している。

(かながわ経済新聞11月号6面掲載)

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