2016.03.17

「パジャマ屋((有)フレックス)」が【かながわ経済新聞】に掲載されました

平成28年3月号の【かながわ経済新聞】に、
パジャマ屋((有)フレックス)(緑区橋本4-16-13)が紹介されました。

■【産業あるある情報】パジャマ屋((有)フレックス)

パジャマ通販で年商2億

パジャマのネット通販だけで、年商2億2000万円を稼ぐ企業がある。
相模原市緑区橋本のフレックス(℡042-715-3495)だ。ことし1月には、ネット通販・楽天に出店する4万店から優れた店舗を決める「ショップ・オブ・ザ・イヤー2015」で特別賞(CSR部門)を受賞。
全国から注目を集めた。お客さんの顔が見えないネット通販だからこそ、徹底した顧客目線にこだわる。
「顧客満足だけでは足りない。”顧客感動”させてこそ、初めてリピートにつながるのです」と熊坂雅之社長。斜陽産業といわれる国内パジャマ業界で、どう躍進を遂げたのか。

顧客に感動を

■83回リピートも
フレックスが扱っているのは、ただのパジャマではなく「高級パジャマ」だ。原材料の選別から商品企画まで手掛け、生産は協力工場に委託。そして「楽天」や「アマゾン」、直販サイト「パジャマ屋」で販売する。
価格は8000~2万円台。量販店の数倍はする。それでも、月平均1600件以上の注文、今までに83回もリピートする顧客がいあるほど。
「自分のパジャマにはおカネをかけませんが、ギフトならこだわりを優先して購入してもらいます」というように、顧客の大半は大切な人へのプレゼントとして購入している。

■社内外すべて女性目線
熊坂社長と二人三脚で運営するのが、妻・泉さん(店舗統括マネージャー)。商品開発はもちろん、社内制度まで完全な”女性目線”を貫く。
20人いる従業員(うち正社員8人)は、社長以外が全員女性。正社員であってもパートと同じ「時給制」にしている。
「家庭第一に考えて、働き方を本人に決めてもらっています」と泉さん。極端な話、週1回でも勤務できる。在宅ワークも可能。もともとネットビジネスなので、パソコンがあればどこでも仕事ができるのだ。実際、九州在住の正社員もいるという。

■発送時には直筆の手紙
対面販売ではないネット通販。一般的には、両者のコミュニケーションが薄いと思われがちだ。しかし、「お客さんの声はすぐに入ってきます。今はネット上で商品レビューなどもあり反応も早い。実店舗以上に顧客との距離が近いです」と、熊坂社長は反論する。顧客の声を、次の商品開発にすぐ反映させられるのも「ネット通販の有利な点」とする。
商品発送時には、スタッフが1枚1枚手書きのメッセージを書き添える。熊坂社長は「商品を受け取った人にどれだけ感動してもらえるかです」と話す。

■CSR経営を推進
一方、有料のギフトラッピングでは、受け取った人が捨てていたラッピング素材を再活用できるよう工夫。小物入れやバッグインバッグとして使えるように高級感ある布袋にした。「ラッピングを再利用することでエコにつながります」と泉さんは説明する。
ラッピング布袋の裁縫は、福祉施設の障がい者、東日本大震災の被災地・釜石市の仮設住宅で暮らす人たちに委託。被災地支援につなげている。
このように、パジャマの通販だけで成長する同社。しかし、何も特別なビジネスモデルがある訳ではない。「あくまで顧客目線。相手の立場に立って、どう考えられるかが大切です」と熊坂社長、泉さんは強調する。
それは、まさしくビジネスの原点とも言える。

(かながわ経済新聞3月号8面掲載)

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