2019年10月号の【かながわ経済新聞】に(株)さがみはら産業創造センター(相模原市緑区西橋本5-4-21)が紹介されました。
成長産業の集積地へ R&Dラボを稼働 近隣地域からの進出も想定
産業支援施設、さがみはら産業創造センター(SIC、相模原市緑区西橋本、TEL042.770.9119)は、ロボットやバイオなど、先端分野での研究開発型企業を支援する専用施設「SIC-2 R&DLab.(アールアンドディーラボ)」を稼働させた。研究開発に適したラボとマルチラボタイプの部屋を計9室備えた。都内や県内から企業を呼び込み、成長産業の企業集積地を目指す。1階には飲食業での創業を支援する「キッチンラボ」も置いた。
6階建てで、延べ床面積は約2735平方メートル。部屋は大型機械やロボット、実験設備などが置ける仕様になっており、複数の部屋を借りることも可能だ。都内からの交通アクセスが良く、多摩ニュータウンも近いため、人材獲得がしやすいことなどから、県内だけでなく近隣地域からの進出も想定する。
ロボットやバイオのほか、ヘルスケア、エネルギー、AI(人工知能)など成長分野の企業に対し、SICはこれまで培ってきた支援ノウハウを駆使してサポートする。具体的には経営支援のほか、入居企業同士や入居企業と地域企業との交流などを促していく。
橋元雅敏社長は「成長性がある先端技術の集積とその連携を図っていきます。地域から新産業を創造していきたいです」と話している。
■飲食業の支援も
一方、飲食業での創業を支援するスペースも設置した。「キッチンラボ」と名付けた同スペースは、普段は入居企業で働く従業員のリフレッシュスペースとしての役割があるが、本格的な厨房設備も設置。飲食業を考える起業家予備軍などに対し、場所を提供することでマーケティングや実践の場としても活用してもらう。
<取材メモ>
SICは、相模原市や中小企業基盤整備機構(中小機構)などが出資する第三セクターのインキュベーション施設。今年で設立20周年を迎えた。現在、創業間もない企業などが入居する「SIC-1」、発展期にある企業が入居する「SIC-2」、ものづくり系企業が入居する「SIC-3」の計3施設を擁している。入居企業は100社ほど。入居率は常に90%以上。これは、全国のインキュベーション施設の中でもトップクラスの水準だ。
今回の「R&Dラボ」はSIC-2を増築した。これにより、創業からものづくり、最先端の研究開発、飲食業支援に至るまで、あらゆる支援ニーズがに対応できるインフラは整った。今後はソフト面での支援をいかに拡充していくかも注目される。
(かながわ経済新聞10月号6面掲載)