2019年8月号の【かながわ経済新聞】に(有)山内エンジニアリング(相模原市中央区田名2327-2)が紹介されました。
車載用リチウム電池ケース 汎用プレス機で生産可能に 町工場の市場参入に道筋 3年後に実用化
山内エンジニアリング(相模原市中央区田名、TEL042.713.1980)は、車載用リチウムイオン電池用ケースを汎用プレス機械で生産できる金型の実用化に着手した。電気自動車(EV)などの普及に伴い、ニーズが高まるリチウム電池ケースだが、量産には特殊な専用機と金型が必要で、国内でも限られた企業しか手掛けていない。その点、同社が開発中の金型と工法を使えば、ノウハウがないプレス加工業者でも生産可能となり、町工場が市場参入できる道筋をつける。
同技術は、令和元年度の経済産業省・戦略的基盤技術高度化支援事業(通称・サポイン)に採択された。
リチウム電池関連産業は、EVやハイブリッド車の需要増に伴い、拡大が期待されている。その電池ケースはアルミ製で、プレス加工で製造する。ただ、「防爆性」を持たせる理由で、深絞りをしても全体の板厚を満遍なく均一にしなければならない。
そのため、専用機に加え、10以上の工程が必要になり、一般的なプレス加工業者ではコスト的に折り合わず参入が難しいとされている。
その点、同社では汎用のプレス機械でも加工できるよう、金型と工法を独自開発。工程数も大幅に減らし、特殊な設備がなくても電池ケースが生産できるようにした。現在、実用化を進めており、5年後にはこのプレス金型を販売する計画だ。
「10~20年前のプレス機械でも対応できるようになります」と山内章社長は話している。
なお、同社はプレス金型を開発し、製造販売する従業員数6人のエンジニアリング企業。サポインの採択は今回で2回目。
(かながわ経済新聞8月号8面掲載)