平成28年12月号の【かながわ経済新聞】に、
大沢工業(株)(中央区上溝1923-1)が紹介されました。
フードテロを防止「人為的異物混入をブロック-初の自社ブランド製品-」
大沢工業(相模原市中央区上溝、TEL042.750.8781)は「フードテロ防止搬送装置」を開発した。食品への異物混入事件が相次ぐなか、生産ラインで製品に対して人為的に異物を混入するような”テロ”を防ぐ。同社にとっては、1962年の会社設立以来、初めての自社ブランド製品だ。今後は食品工場やスーパーなどに提案する。
同装置は、おもに製品のパッケージングが終わり、箱詰めするための搬送工程などに使用される。製品1個1個に対し、バーコードかQRコードですべて管理。
ライン搬送を、バーコードの順番通りに送る。
万が一、何者かが製品1個を途中で抜き取り、再びラインに戻した場合、順番の異常を察知。自動的にライン外に排出する。
一方、抜き取り検査をして製品をラインに戻す場合は、社員のセキュリティバーコードをかざせば、再び搬送される。
■中小工場向け
各工場の事情に合わせ、同社が装置をオーダーメード生産する。バーコードの印字システムや、製品検査のカメラ、照明システムなども組み合わせていく。
「食の安全が求められていますが、ほとんどの工場はロット管理が主流です。しかし、この装置は製品一つひとつを認識できるので、数万個に一個の不良も見逃しません」と大沢孝史社長。
装置の設計から組み立て、据え付けまでを同社で一貫する。そのため、導入費用は2000万円程度。中小規模の食品や惣菜工場などにも普及できるという。
■内製化率9割を実現
同社は人の代わりに機械で作業をする「自動化装置」を主力とする従業員数9人の企業。
手掛ける装置はすべて完全オーダーメード。機械で自動化したい作業は、お客さんによって異なるためだ。
装置部品のほとんどを自社内で加工。内製化率9割を実現している。
「図面ができる前に、必要な部本を同時に生産していくことも当たり前にやっています」と大沢社長。今回開発した「フードテロ防止搬送装置」で販路拡大を見据えている。
(かながわ経済新聞12月号7面掲載)