2020年6月号の【かながわ経済新聞】に(有)永遠ボディ―(相模原市緑区根小屋1118-1)が紹介されました。
自動車板金塗装の匠 アルミ製高級バッグ生産 クルマのレストア技術活用
旧車やヒストリックカーのレストアを手掛ける永遠(とわ)ボディー(相模原市緑区根小屋、042.780.7077)は、自動車鈑金の職人たちによるアルミニウム・シートメタル加工技術を生かし、オリジナルバッグなどのデザイン製品を展開する。社内にある別会社・スタジオプロペラで販売。「自動車の鈑金塗装は彫刻を削っているようなもので、芸術に近いです」(松村敬太社長)とし、手でたたきながら精度を出すなど、アナログ技術でアルミ製バッグを作っていく。
同社は絶版となった自動車のボディーパネル製作や鈑金修理などを手掛ける。レストア事業では、クルマ業界が輝きを放っていた1960~70年代のモデルを多く手掛けている。こうした時代に生産されたクルマのボディーパネルや部品の設計図は非常に入手困難だが、松村社長は「どんな時代のクルマでも、ある程度見つけられます」と説明。同時に「(見つけるのは)ノウハウでもあります」と話す。日産からトヨタ、ジャガー、ランボルギーニなど、国内外を問わずあらゆるクルマをレストアした実績がある。
■職人の技で実現
ボディーパネルの再現に当たり、重要になるのが職人のワザ。「手と目を働かせながら三次元の面を作っていきます」と松村社長は言う。
そんな同社が始めたのが、薄板金属加工技術を生かしたデザイン製品。手作業によるアルミ加工で、持ち手などに革を使用したトートやトロリーバッグを「スタジオプロペラ」ブランドで15種類以上製作している。
「アルミと革の組み合わせはクルマではよくありますが、アパレルではないようでした」と松村社長。
これらの製品は、自動車と異なる“小物”。たたきながら制作する過程でも、より細かい精度が要求される。そのため、自社技術の向上にもつながっている。価格は7万~15万円。一部百貨店でも購入できるほか、受注生産も受け付けている。
(かながわ経済新聞2020年6月号7面掲載)